中古物件購入の相談窓口
不安要素が多い中古住宅と向き合う
中古住宅購入におけるご相談の内容に関しては、新築にするとローンの返済負担が重くなることを不安に感じて相談ケースが多く、次いで良い土地が見つからず立地条件の良い中古住宅の購入を検討するケースなどが続いています。
中古物件が持つ特有のリスクに悩みながら購入されるお客様に対し、できる限りの情報を提供して、お悩みを解決していくことが、買い手様の仲介業者として中古物件を取扱う私どもの大切な役割であると考えています。中古物件と上手に向き合っていくために、必要なことを隠すことなくアドバイスしてまいります。
中古住宅・分譲住宅・注文住宅を再度検討する
ご相談のなかで、本当に中古住宅がベストな選択であるのかを再度一緒に検討します。特に耐用年数や維持管理費を含めた見直しを重点的にいたします。結果、はじめは中古住宅購入が希望であった方が分譲住宅や注文住宅のほうが、ベストであると判断されれば、考えを変えることもございます。一方で、新築をご希望していた方が、中古住宅を選択する場合もございます。
物件・年齢・所得・家族構成・希望地区・予算・ライフスタイルなどそれぞれの個別な事情を再考し、かつ今まで知らなかった新しい情報が提供されることで、お客様ご自身にベストな選択をしていただくことが大切であると考えています。
中古住宅のメリット・デメリット
新築物件と異なり、中古物件は価格が比較的安い、または良い立地条件の土地を探すのが難しいなかにおいて、価格が安く立地条件の良い物件を選べる、などのメリットがございます。一方で実際住んだ後に、予想もしていない不具合や高額なメンテナンス費用の発生リスクなどデメリットもございます。
そこで、中古物件のメリットとデメリットの整理をすることをお勧めいたします。
新築物件 | 中古物件 | |||
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メリット | 新築物件 |
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中古物件 |
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デメリット | 新築物件 |
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中古物件 |
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トラブル事例
調査より、以下のようなトラブルが起こっています。購入前に対策を検討しておくことが必要です。
相談件数が多い不具合事象
(戸建・電話相談)
- ひびわれ 19%(外壁・基礎)
- 雨漏り 16%(屋根、外壁)
- はがれ 11%(外壁、屋根)
- 性能不足 11%(例:耐震性不十分)
- 変形 10%(床、開口部、建具)
資料:(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
中古住宅を購入してよくなかった点
- リフォームやメンテナンスの費用がかかる 36.1%
- 住宅設備が古い 34.4%
- 断熱性能が良くない 24.7%
- 耐震性能が心配 20.3%
- 住んでみて、欠陥がわかった 20.3%
資料:日経BPコンサルティング調査
耐震基準を確認する
中古住宅を購入するにあたって、耐震性を確認することはとても重要なことです。東日本大震災を経験し、ますます耐震性を重要視する傾向が高くなっています。
住宅金融支援機構の調査によると、中古住宅を検討している方が重視することの第2位が「耐震性能」となっています。耐震性能に関しては、その基準の変遷を見ることで、ある程度確認することができます。
住宅取得時に特に重視するもの
1位:価格、費用
2位:耐震性能
3位:立地
耐震性は、1981年(昭和56年)と2000年(平成12年)を確認する
1981年以前
旧耐震
1981年6月より前の耐震基準。震度5程度の地震で倒壊することなく、破損したとしても補修することで生活ができるレベルの構造基準を定めている。
1981~2000年
新耐震
1981年6月以降に改正された耐震基準を「新耐震基準」という。旧耐震よりも強固に作ることが義務付けられており、大地震を想定して震度6以上の地震でも倒壊することなく、破損したとしても補修することで生活ができるレベルの構造基準を定めている。
2000年以降
新・新耐震
木造建築に対する構造規定は、まだまだ不確定な項目が多かったので、耐震性能の強化が平成12年に行われた。
- 地盤調査の規定
- 地耐力に応じた基礎構造
- 耐震碧の配置バランス
- 筋かい金物使用の規定など
法改正による安全基準の変遷
1995年(H7年)
耐震改修促進法
耐震基準に即した耐震性能を求めたもの。
1999年(H11年)
次世代省エネ基準
住宅の断熱化基準を見直したもので、新しい地域区分に応じた断熱性を満たすことが求められている。
2000年(H12年)
木造軸組工法改正
建築基準法改正により、従来工法が見直され、地盤調査・バランス計算の義務化、金物使用の明確化が実施。
【木造軸組工法改正】
- 地耐力に応じて基礎を特定。地盤調査が事実上義務化に。
- 構造材とその場所に応じて継手・仕口の仕様を特定。
- 耐力壁の配置にバランス計算が必要となる。
建物状況調査
中古物件がかかえる不安を解消するための手段として活用できるのが「建物状況調査」です。国としても「建物状況調査」を後押ししており、その注目が高まっています。
建物状況調査とは
既存住宅の基礎・外壁などに生じている劣化・不具合の有無を一定の資格を有するプロの検査員が、目視・計測などにより調査するものです。
-
第三者による
信頼ある検査 -
建築士の資格を持つ
プロの検査員 -
国が定めた基準に
準じた詳細な検査
宅地建物取引業法の改正
- 宅地建物取引業法が改正され、平成30年4月1日から宅建業者はお客様へ建物状況調査の内容を説明し、斡旋することが義務付けられました。実際に住宅診断を実施するかは、お客様の意向に応じて決定します。
- 「媒介契約」「重要事項説明」「売買契約」の3つのタイミングで、建物状況調査の内容が追加されます。
建物状況調査のメリット
どんな調査をするの?
国土交通省の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎、外壁など建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の侵入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況を把握するための調査をいたします。
主な検査項目
- 柱や基礎は大丈夫か
- 雨漏りの心配はないか
- 水漏れはしていないか
住宅瑕疵保険
瑕疵担保責任とは
中古住宅の購入後に、建物に瑕疵(欠陥)があった場合は、一定期間内であれば売り主の責任で修復することになります。これを「瑕疵担保責任」といいます。
瑕疵とは、「売買の目的物に通常の取引上の注意では発見できないような隠れた物質的欠陥があったとき」であり、また、買主がその瑕疵の存在を知らないことをいいます。
つまり、建物の土台が腐食していたり、壁の内部の鉄筋が錆びていたり、その他の構造部や建物本体設備などが故障していたりした場合で、外部から見ただけでは発見できないような欠陥であり、それが物件の引き渡し後になって露呈してきたようなときに、この瑕疵担保責任の問題が生じます。
瑕疵担保責任の期間
宅建業者が売主の場合、宅建業法上の瑕疵担保責任期間の義務に対応して2年間の保証がつくことが一般的ですが、個人間売買の場合、およそ6割が「現状有姿」(=保証無し)での売買となっています。瑕疵担保責任期間があっても、引渡しから3カ月以内など短い期間に設定されることが多いので注意が必要です。
保証対象部分の例
- 雨水の侵入を防止する部分
(雨漏りなど) - 構造耐力上主要な部分
(木部の腐蝕など)
メンテナンス費用
住宅は、完成とともに劣化いたします。築10年を過ぎてくると外壁のメンテナンスや屋根の改修、20年程度で水回りの改修工事が必要になってきます。また、トイレ、キッチン、バス、洗面台など内部の設備も交換していかなければなりません。
それぞれ個々の状況により異なりますが、30年間で500万円以上費用がかかるとも言われております。中古住宅を購入する場合は、これまでどのようなメンテナンスをしてきたのかの履歴を確認することが、メンテナンス計画を立てるにあたり大きなポイントになります。メンテナンスの計画を立てておくことで、将来に向けて、どれくらい積立してくべきかが見えてまいります。
住宅ローン税制
中古住宅であっても住宅ローン控除を受けられます。ただし、条件がございますので注意しましょう。
住宅ローン控除の主な条件
- 住宅の床面積が50平米以上
- ローンの返済期間が10年以上
- 控除を受ける年の合計所得金額が3000万円以下であること
- 住宅を取得後、6カ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで引き続き住んでいること
※中古住宅の場合は以下3つのいずれかを満たすもの
- マンションなど耐火建築物は築25年以内、木造などは築20年以内
- 耐震レベルが以下の基準をクリアしていること
- 耐震基準適合証明書を取得
- 住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得
- 既存住宅売買瑕疵保険に加入
- 住宅の床面積が50平米以上
- ローンの返済期間が10年以上
- 控除を受ける年の合計所得金額が3000万円以下であること
- 住宅を取得後、6カ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで引き続き住んでいること
※中古住宅の場合は以下3つのいずれかを満たすもの
- マンションなど耐火建築物は築25年以内、木造などは築20年以内
- 耐震レベルが以下の基準をクリアしていること
- 耐震基準適合証明書を取得
- 住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得
- 既存住宅売買瑕疵保険に加入
建物状況調査の検査結果が既存住宅かし保険の基準に適合していれば、築年数の古い住宅でも税制特例の利用が可能になります。
現地の確認(どこをチェックすればいいの?)
事前の確認
ハザードマップで災害リスクを確認しておきます。ハザードマップはインターネットで自治体のホームページから閲覧することができます。
また、建築した時期が分かっていれば、耐震性もある程度事前にチェックできます。
現地での確認
現地では、住宅の位置や方角を確認します。住宅がどの方角を向いているかなどで日当たりの具合などを確認しましょう。ここは、リフォームをすることができない部分です。
また、隣の家との距離がどの程度離れているかをチェックします。プライベートの面はもちろんですが、隣で火事が起こった際に、あまりに近いと、もらい火をうけるリスクがございます。あわせて、騒音や前面道路の幅、除雪時にどこに雪を置くか等確認します。
外観の確認
外観の確認事項は、外壁や基礎をよく見て、ひび割れは無いか、劣化しているところは無いかなどを確認します。外壁や基礎に幅が3ミリを超えるひび割れが入っていると中の木材が腐食に繋がります。
また、外壁に関しては、10年以上補修していないような場合は、すぐに補修したほうがいい場合もございます。さらに、屋根の破損の有無や塗装の状態などもしっかりと確認します。屋根も修繕費用が比較的高額になることが予想されます。その他、軒裏のひび割れや漏水など見えるところは全てチェックします。
内部の確認
間取りや広さ、および収納はもちろん重要なチェック事項となりますが、ここはそれぞれの主観があるので、説明を省きます。家の傾きの有無は大切ですので、ビー玉などを使い傾きをチェックします。また、水回りは、水漏れがあると建物が傷む原因になります。結露やカビは全てチェックします。特に押し入れや窓付近をよく見てみましょう。床下もできれば確認したいとことです。シロアリの被害の有無やひどい汚れなどを確認します
将来を見据えて
高齢化がすすみ、介護状態になる方が増えてきています。できれば、将来介護状態になった時、あるいは介護状態になった方を引き取ったときのことを考えてみましょう。たとえば、寝室は必要になるでしょう。トイレや浴室との動線も確認しておくとさらに安心です。
また、トイレの広さや幅、階段の角度、浴室の広さや使い勝手、手すり設置など、今から想定しておくと安心です。
確認したい事項のまとめ
- ハザードマップ
- 住宅の向き
- 前面道路
- 境界、電柱、マンホール
- 騒音
- 近隣住宅との距離
- 外壁や基礎のヒビ、劣化
- 外壁のシーリング材
- 屋根の破損の有無、塗装の状態
- 軒裏のひび割れ、漏水
- 間取り、広さ、収納
- 壁や天井の亀裂
- 床の痛み、傾き
- 窓、その周辺のカビ、結露
- 設備の老朽化
- 水回り、水漏れ
- ドア
- 押入れの漏水痕・かび
- バリアフリー
ご相談の流れ
お問い合わせ
「中古物件購入をしたい、または気になる中古物件がある」と思ったら、ご連絡ください
電話番号 : 0120-536-321
メール : こちらから
ご相談
- 中古物件購入についての相談
- 中古物件購入のポイントの説明
- 資金計画の相談(ファイナンシャル・プランナー)
- 住宅ローンの相談(住宅ローン・プロフェッショナル)
中古物件の選定・紹介
ご要望の条件をヒヤリングし、買主様のご希望にマッチした物件を探します
住宅ローンの事前審査
事前審査が通っていれば安心、かつ交渉がスムーズに進みます
中古物件購入の交渉・申込み
物件購入が決まりましたら媒介契約を締結します。
買主様のご要望に沿って、売買の交渉をいたします。
交渉がまとまれば、購入の申し込みをします。
重要事項説明・売買契約
重要事項を説明し、売買契約を結びます。
住宅ローンの本審査
すでに事前審査が通っているので安心ですが、他に条件が良い金融機関があればサポートいたします。
融資実行、不動産登記、引渡し
こちらで完了となります。
中古住宅の購入をご検討の方へ
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