【実践・不動産査定⑮】秋田市手形地区の収益物件(アパート)を査定

コンサルティングハウスがアパートを査定
秋田市手形地区の収益物件の査定事例をご紹介します
【実践・不動産査定】築28年・6戸のアパートを査定してみた|収益還元法で考えるアパート価格
アパートや賃貸マンションの売却を検討するとき、
「このアパートはいくらで売れるのだろう?」
と悩まれるオーナー様は少なくありません。
戸建住宅や土地であれば、周辺の売買事例を参考に価格を判断することができます。
一方、アパートなどの収益物件では、「どれだけの家賃収入を生み出す物件なのか」という収益性が価格を大きく左右します。
今回は、実際の査定を一般化した事例として、築28年程度の小規模アパートをモデルに、収益還元法による査定を考えてみます。
※実際の物件を特定できないよう、所在地等は省略・一部条件を一般化しています。
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■ 今回の査定モデル
今回取り上げるのは、次のようなアパートです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 築年月 | 1998年 |
| 築年数 | 約28年 |
| 構造 | 軽量鉄骨造2階建 |
| 総戸数 | 6戸 |
| 間取り | 1K |
| 専有面積 | 約23㎡/戸 |
| 想定月額賃料 | 35,000円/戸 |
| 満室想定年間賃料 | 252万円 |
築28年ということで、決して新しいアパートではありません。
しかし、アパートの査定では、築年数だけを見て価格を決めるわけではありません。
重要なのは、
- 現在の家賃水準
- 入居状況
- 周辺の賃貸需要
- 建物の状態
- 修繕履歴
- 土地の価値
- 将来的な収益性
などを総合的に判断することです。

■ まず「満室なら年間いくら稼ぐのか」を計算する
1戸あたりの家賃を35,000円とします。
6戸すべてが入居すると、
35,000円×6戸=210,000円/月
となります。
年間では、
210,000円×12か月=252万円
です。
つまり、
満室想定年間賃料は252万円
となります。
アパート査定では、まずこの「満室想定収入」を把握することが基本になります。

■ 収益還元法とは?
収益物件の価格を考える場合、代表的な考え方の一つが収益還元法です。
簡単に言えば、
「この不動産が将来どれくらいの収益を生み出すのか」
という視点から価格を考える方法です。
代表的な直接還元法では、
収益価格=1年間の純収益÷還元利回り
という考え方を用います。
■ 今回は「15%」で考えてみる
今回のモデルケースでは、築28年程度の軽量鉄骨造・6戸という物件特性を考慮し、還元利回り15%を一つの査定条件として設定します。
還元利回りは、単純に数字を決めるものではありません。
築年数が古くなれば、
- 空室リスク
- 家賃下落リスク
- 外壁・屋根等の修繕
- 給湯器等の設備更新
- 将来的な大規模修繕
などを考慮する必要があります。
そのため、今回のモデルでは比較的保守的な数字として15%を設定します。
■ 満室・経費控除なしで計算すると?
今回の簡易的なモデルでは、
- 年間賃料:252万円
- 稼働率:100%
- 経費:控除しない
- 還元利回り:15%
として計算します。
すると、
252万円÷15%=1,680万円
となります。
収益価格は約1,680万円
という結果になります。

■ 築28年は大きなマイナスなのか?
必ずしもそうとは限りません。
アパートの場合、
築年数が古い=価値がない
とは言えません。
例えば、築28年であっても、
- 6戸すべて入居している
- 家賃が安定している
- 周辺に賃貸需要がある
- 建物の維持管理が良好
- 大規模修繕が適切に行われている
- 駐車場が確保されている
という物件であれば、収益物件として十分な価値があります。
逆に、築年数が新しくても空室が多く、家賃を下げなければ入居者が決まらない物件であれば、収益性は低くなります。
つまり、アパート査定では、
「築年数」だけではなく「収益力」を見ることが重要
なのです。

■ アパート査定では「売主目線」と「買主目線」の両方が必要
売主様としては、
「できるだけ高く売りたい」
と考えるのが当然です。
一方、買主となる投資家は、
「この価格で購入して、ローンを返済しながら利益を確保できるか?」
という視点で判断します。
そのため、査定価格を考えるときには、
① 土地としての価値
② 建物としての価値
③ 現在の家賃収入
④ 空室リスク
⑤ 修繕・維持管理費
⑥ 投資家が求める利回り
⑦ 融資を受けた場合の返済額
などを総合的に検討することが大切です。

■ 参考価格
今回のモデルケースでは、
満室年間賃料252万円
に対して、
還元利回り15%
を設定すると、
簡易収益価格:約1,680万円
となりました。
しかし、これはあくまで一つの試算です。
実際の査定では、物件の状態や賃貸需要、土地価格、周辺の収益物件の取引事例などを確認したうえで、最終的な査定価格を判断します。
■ アパートの査定は「築年数だけ」で判断しない
アパートを所有されている方から、
「もう築年数が古いから、ほとんど価値がないのでは?」
と相談されることがあります。
しかし、収益物件の場合は、建物が現在も家賃収入を生み出しているのであれば、その収益力そのものが価値になります。
築年数だけで判断するのではなく、
「この物件は今後どれくらいの収益を生み出せるのか」
という視点から査定することが大切です。

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この記事の監修者
下村英也
行政書士・宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー
銀行員として14年間、住宅ローン・融資業務に従事。その経験を含め、30年以上にわたり創業・起業支援や不動産・相続に関する相談に携わる。
現在は、秋田県内の不動産査定・売却・相続不動産の相談などをサポートしている。
